前立腺癌検査から生検・外部放射線治療・ホルモン療法までの治療と通院記録です。

MRI検査

MRI検査とPSA再検査

MRI検査(磁気共鳴断層撮影装置)

磁気共鳴断像撮影装置MRI(Magnetic Resonance Imaging)は、磁石と電波により人体を撮像する装置です。非常に大きな磁場を使いますが放射線による被ばくはありません。どのような断面の画像でも鮮明な画像を作ることができます。検査時間は30~40分程度で患者は仰向けに寝ているだけです。検査の時は工事現場のような比較的大きな機械音がします。「ドンドンドン・・・」とか「ダッダッダッ・・・」「ガラガラガラ・・・」とかいった調子で、時々音の大きさや調子が切り替わります。騒々しい音ですが、単調な繰り返しなので、ヘッドホンまたは耳栓などしますのでそれほど気になりません。強力な磁場の中に入るので金属類は入れ歯なども含めて一切外します。ただし歯にかぶせた金属などは問題ないようです。

私が検査を受けたのはGEヘルスケアジャパン社製のMRI装置です。高画質で光デジタル技術を採用したMRI装置です。患者には優しく医療関係者には満足のゆく検査結果を得られるよう設計されているそうです。 頭部、腹部、整形領域など全身領域の検査を行う事が出来ます。

前立腺のMRI検査は正直なところあまりよく覚えていません。それだけ大したことはなかったのだと思います。あらかじめ検査着に着替えて待機します。呼び出しがあり入室してMRI装置の寝台に横たわります。ヘッドホンで耳栓をして準備が完了すると寝台は白いトンネルの中に入ります。そしてガラガラ、ドンドンと賑やかな検査が始まります。ただ結構長い時間じっとしていないといけないので、数を数えたりして気を紛らわせていました。音は騒々しいですが単調な音なのであまり辛いとは思いませんでした。

  • 2015年(H27)8月19日 MRI検査
  • 2015年(H27)8月29日 MRI検査結果
  • 2015年(H27)11月7日 PSA再検査 PSA値11.640

MRI検査結果

MRI検査から10日後に検査結果が出されます。I ドクターがMRI画像を見ながら説明してくれました。またMRI検査報告書によると次のように記されていました。

所見:前立腺左側縁に13mm大の低信号結節(T2WI)があり、拡散強調画像でもやや高信号で、ダイナミック造影MRIにても早期から造影され、前立腺癌を疑います。
被膜を超えて腺外へわずかに進展してみえ、T3aの可能性があります。
撮影された範囲で有意に腫大したリンパ節は指摘できません。
診断:前立腺癌T3aの可能性あり(下の画像はその時のMRI検査報告書です)

Iドクターに「前立腺癌の確率はどの程度ですか?」と聞くと「70~80%程度です」と言われる。そして「前立腺癌かどうかを判断するには生検といって前立腺から組織を採取して調べないと分からない」という。そのため次回は生検を行うことになった。ある程度は覚悟はしていたがいよいよ運命の日が近づいてきた。

PSA再検査

2015年(H27)11月7日、生検前の準備として各種検査を行う。その内訳は血液検査、心電図、レントゲン検査等である。要は生検に耐えられるかどうかのチェックなのだと思う。そしてPSA再検査の結果は11.640となった。これで癌の疑いはますます濃厚になった。
余談:2015年(H27)7月、市健診の前立腺検査でPSA値が7.69という高い数値がでました。やはり生検をやるのは怖いというところが正直なところです。そこでPSA値をなんとか少しでも下げられないものか考えました。そこでノコギリヤシなどのサプリメントを1か月単位で摂ってみました。その結果、私の場合はサプリメントの効果は全くなくPSAが下がることはありませんでした。また夜間の排尿回数もほとんど変化はありませんでした。

PSA値と前立腺癌の確率 PSA(ng/ml) 前立腺癌が発見される確率
4~10未満 25~30%
10以上 50~80%
100以上 癌と転移が強く疑われる

高感度PSAタンデム


最近の前立腺PSA測定では測定限界が0.01ng/mL以下の超高感度測定もできるようになりました。私が通院している病院でも最近では高感度PSAタンデムで表示されています。根治的前立腺治療を行った後にこの測定方法で早期の再発を見つけることが可能になるようです。前立腺癌の治療を行った場合、前立腺PSA値が0.01ng/ml以下になることも珍しいことではありません。再発を観察するための管理においては、高感度PSA測定が有用となります。また、高感度PSAは再発を早期に発見することを可能にするだけでなく、前立腺治療後にPSA値がどこまで下がるかを観察するためにも有用と言われています。高感度PSAで得られることは、追加治療の適否や治療開始時期を早期に判断することが可能になることです。また患者本人に事前に説明することができると期待されています。

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